ぼくのお父さんはドクちゃん
皆さんはベトちゃんドクちゃんという人物を知っていますか❓
1980年~1990年頃にかけてテレビでも話題になっていたので
聞いたことのある方も多いかもしれませんね。
ベトちゃんドクちゃんは下半身がY型につながった結合双生児として1981年に産まれましたが、
1988年に日本の医師の協力のもと、分離手術が行われて無事成功しました。
その後、ベトちゃんは残念ながら亡くなってしまいましたが、
ドクちゃんは今は40歳となり、ご結婚もされ、双子で男女のお子さんもおられるそうです。
さて、なぜ急にこのことを話題にしたかといいますと、
今年の3月にドクさんと十数年来の親交があるNPO法人の方が、
ドクさんの半生を描いた絵本を通して「いのち」「平和の尊さ」「家族の大切さ」を
次世代に伝えたいという思いからクラウドファンディングを立ち上げました。
まなびやでもこの思いに賛同し、ぜひこの本を通して何かを感じ取ってほしいと思い、
読み聞かせを行うことにしました。
最初はフィクションの物語だと思ったのか、「なにそれ~」などと言いながら笑顔で見ていた子どもたちも、
話が進むにつれてどんどんと真剣な表情になっていきました。
このお話は戦争による枯葉剤の影響で結合双生児として生まれたこと、
それによってできなかったことや色々な人たちに支えられたという思い、
兄であるベトさんの死や、今ベトナムでドクさんがしている支援活動の話など、
低学年の子にはちょっと難しい内容だったかもしれません。
ただ、少しでも平和のありがたさを感じ、今普通に学校に行ったり、
まなびやCAMPに通えたりしていることを幸せに思えるとともに、
それを支えてくれている存在についても考えられるようになってくれると嬉しく思います。
その後…
この絵本はお話会の前からしばらくまなびやに置いてあったのですが、
手に取る子はほとんどいませんでした。
しかし、このお話会の後は何人もこの本を読んでいる姿を見かけました。
このお話会の経験が平和について考えるきっかけになってくれたらこれも嬉しく思います。